2日はパシフィコ横浜・国立大ホールをメイン会場にし、隣の会議場3つを借り切って全体会が開かれました。
主催者と来賓挨拶ののち、記念講演では「子どもたちに憲法が輝く明日を」というテーマで小森陽一さん(東京大学大学院教授)のお話しがありました。
小森さんから、2014年7月1日に集団的自衛権行使容認の閣議決定をした背景にどういうことがあったか、日本の敗戦とポツダム宣言受諾、朝鮮戦争と自衛隊、日米安保条約とがどう関係しているかについて、わかりやすく話されました。
また安部首相は祖父である岸信介氏が実現しようとした復古的改憲論=自衛隊の軍隊への発展、天皇の明文元首化、国民への愛国心涵養義務付けを目指す教育改革を実行していることなど、その理想に近づけるため今の政府を動かしていることなどもお話しされました。
これら一つ一つのことを実現するために、今後は法案改正が必要ですが、小森さんも関わっている9条の会を結成した2004年では「憲法9条改正が必要だ」と答えた人が半数を超えていましたが、今では逆に「改正は必要ない」と答える人が半数を超えてきたということも報告され、政府の思惑通りに、簡単に法改正をすることはできない世論と国民の運動を広げようとも話されました。
講演の冒頭に、小森さんのお母さんで詩人でもある小森香子さんの詩が紹介され、戦後の大変な中で未熟児であった息子の小森さんをどういう想いで育ててきたか、憲法9条があるからこそ日本は平和でありそれがどんなに幸せなことか、こころに沁みました。
小森さんのお話しを聞き、これからの時代はますます大変ですが、人殺しを容認する戦争だけは絶対におこさせない日本にしなければと思いました。